【Review】The Flywheels “I’m for the Flowers”

theflywheelsサンフランシスコといえば、60年代後半に花開いたフラワー・ムーヴメント発祥の地であり、その中心に君臨したグレイトフル・デッドジェファーソン・エアプレインなどサイケデリック・ロックの聖地として音楽ファンには説明不要なほど有名な街ですね。
その聖地サンフランシスコで、それぞれ長きに渡り音楽活動をしてきたキム・ワンダレーKim Wonderleyエリック・スコットEric Scott、2人のプロジェクトThe Flywheelsの処女作が、今作『I’m for the Flowers』。
キャッチーなリフで軽快に始まるロック・チューンM-1は、サビの頭打ちの疾走感がアルバムに勢いをつける、オープニングにふさわしい曲。エリックが歌うミドル・テンポのM-2やM-10は、メロウなソフトサイケ風。ちょっとジョージっぽい彼の声質や歌唱と相まって、ビートリッシュな雰囲気も感じられますね。フォーキーなM-3からはボー・ブラメルズからの、M-4やM-6からはジェファーソン・エアプレインからの影響が伺えます(どちらもサンフランシスコを代表するバンド)。ガレージィなM-5やM-9、M-11などはなかなかどうしてハードエッジ。
全体的にサウンド面の中心はギターなのですが、弾いているのは、近年、マシュー・スウィートのツアーにも参加しているジョン・モアメンJohn Moremen。彼が全面参加している点は、パワーポップ・ファンにも注目していただきたいですね。日本ではまだまだ知られた存在とは言い難いですが、彼の名バイ・プレーヤーたる所以が感じられる、安定感あるいぶし銀のプレイは必聴です。
ここまで触れませんでしたが…エリックは2014年に脳腫瘍と診断され、病魔と闘いながら、このアルバム制作に命を費やました。そして、2016年秋、完成を見届けた彼は帰らぬ人に。
エリックの魂、そして仲間たちの思いが宿ったこの作品は、多くの人の胸に刻まれることでしょう。シスコ・ロックの名盤として、彼らの友情の証として。

Track Listing ;
01. Hello Cruel World
02. Diamond (From Your Mouth)
03. Counting to Eleven
04. Needle of Sunshine
05. Back of Head
06. Red Tail Lights
07. Take My Wings
08. Let Me Take You Down (To the Sea)
09. I’m for the Flowers
10. Sobering Thoughts
11. Astronaut Motel
12. Dream of Life

CD Baby(http://www.cdbaby.com/cd/theflywheels