【REVIEW】Michael Carpenter and The Cuban Heels”Ain’t Nothing Left To Say”

a2447125893_16昨年秋にリリースされたアルバム『Big Radio』は、ソロ・アーティストMichael Carpenterとしての集大成的な作品でした。この作品を持って「ソロでのオリジナル・アルバムは最後」と、当サイトの前身Power Pop Revivalのインタビュー(現在はSTARTRIP webzineに転載)でも語ってくれてましたが、まさか、こんなにも早く気心知れたバンドThe Cuban Heelsを率いてアルバムをリリースするなんて、正直思ってもみませんでした。嬉しいですね!
アルバムは、カントリー・タッチの軽快なロック・ナンバーAin’t Nothing Left To Sayでスタート、本当いくつになってもフレッシュな歌声!魅力的ですよね。そして、MCらしい独特の節回しのBlack Chevy。こういった “一聴その人だとわかる特有のセンス” を持つアーティストは本当に強いです。これはカントリー・パワー・ポップ!ドライブに行きたくなる、そんな曲。続いては。ペダルスティールが印象的なI Should Have Told You、ドライブは海より山が合いそうです。牧場沿いとかを、のどかに走りたくなります(私の場合、迷わず那須)。

When You Get Hereは、ロックンロール・マナーのトゥワンギーで小気味良いギターが魅力のカントリー・ロック。ハモンドも効いてますね。Photoは、ギターが主役のごきげんなナンバー。ドライヴィンなスライド・ギター、3:09あたりのアレンジ、たまらないです!!You’re Givin’ Love A Good Nameは骨太なカントリー・ロックなんですが、ソロ後からの展開、ドラム頭打ちからのアコギ1本、そしてエンディングへというところ、もう本当ずるい!と言いたくなるくらい素晴らしい。いつも思うのですが、さりげなくツボを突いてくるのが本当にうまいですよね。さすがはオーストラリアが誇る名パワーポッパーにして名プロデューサー、アレンジにも抜かりはありません。MC流ブルースのI Was Born Standing Up、3コードで終わらせないところ、これまた”らしさ”を感じます。この曲でセッションしたら、エンドレスで楽しくなりそう。ラストのThank Youは、アルバム最後らしい、のどかでピースフルなナンバー。ハムバッカーの太い音のソロ後に、ちょっと出てくる薄くトレモロをかけたフレーズ。こういった音色のコントラストは、個人的にとても参考になります。
ソロ作品の時よりも、カントリーなどルーツ・ミュージックへの憧憬が感じられるのですが、そこはやっぱりMichael Carpenter。一聴して彼だとわかる瑞々しさ溢れるジューシーなメロディー、そして、リラックスした中にキラリと光る眩いばかりのポップ・センス!凡百のカントリー系バンドとは一味も二味も違う、ポップなアルバムです。普段、カントリー系はちょっと…という方にもおススメです。The Cuban Heelsの安定感ある演奏、”プロデューサー”MCの楽曲の流れを演出する見事なアレンジなど、ミュージシャンならきっと参考になる箇所が多々ありますよ!
年内には、好評のカヴァー・シリーズ『SOOP』第6弾がリリース予定とのこと。こちらも楽しみですね。
Track listing:
  1. Ain’t Nothing Left To Say
  2. Black Chevy
  3. I Should Have Told You
  4. When You Get Here
  5. One Of These Days I’m Gonna Get Myself Right
  6. Photo
  7. Winners and Losers
  8. Wasted Years, Wasted Time
  9. Big In The City
  10. You’re Givin’ Love A Good Name
  11. I Was Born Standing Up
  12. Thank You