Bruce Hornsby And The Noisemakers “Rehab Reunion”

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Bruce Hornsby And The Noisemakers、7年ぶりのスタジオ盤です。今作も、”アメリカの良心”とも言える 味わい深い作品です。

Bruce Hornsbyについて簡単にご紹介をさせていただきます。、The Rangeを率いて1986年にデビュー。当時はHuey Lewisの弟分的な紹介もされていました。ロック、ブルース、ジャズ、ブルーグラスなど南部音楽の影響をブレンドしたその独特のスタイルは “バージニア・サウンド” と呼ばれ、全米いや世界のハートを見事に射抜き、アルバムは大ヒット。なかでもThe Way It Isは全米No.1(ベストヒットUSA世代(私もそう)にはお馴染み)に輝き、その勢いのまま翌年のグラミー最優秀新人賞を獲得。そして1988年、Greateful Deadと初共演。1990年The Range解散後にはGreateful Deadのメンバーとして迎えられる訳ですから、この出会いは非常に大きいものだったと推測されます。Hornsby自身の音楽スタイルも、この時期に確立されたのではないでしょうか?Greateful Dead、Jerry Garciaという稀代のジャム・バンド、ミュージシャンとの演奏は、Hornsbyの元々持っていたジャズやブルーグラスなど即興性の高いスタイルをさらに開花させたと思います。現在もDead Headsから熱い信頼を得ていますね。The Range〜Greateful Dead〜ソロと来て、2000年前後に結成したのが今も続くThe Noisemakers。帰る場所というか終の住処ともいえるバンドではないでしょうか。気心知れたメンバー達との間にセットリストなど必要なく、自然発生的であったり聴衆のリクエストでライブは進行するそうです。
今回ご紹介する『Rehab Reunion』、現在のThe NoisemakersメンバーはGibb Droll(ギター)、J.V. Collier(ベース)、J.T. Thomas(オルガン)、 Ross Holmes(フィドル、マンドリン)、Sonny Emory(ウォッシュボード、ドラム)。各々安定感抜群の手練れです。聴き惚れてしまいます。

アルバムはOver The Riseでスタート。Grateful Deadへのオマージュとも取れるジャム色が濃いナンバー。ライブでの長尺即興演奏が目に浮かびますね。ゲストでBon Iver=Justin Vernonが参加(来日公演も記憶に新しい)。ブルーグラスの魅力がたっぷりと感じられるSoon EnoughTSA Man。この楽器編成でこれだけのグルーヴを出すということにただただ圧倒されるTripping、アルバム・タイトルでもあるRehab Reunionはエイトビートのストレートなカントリー・ロック・ナンバー。Hey Kafkaは作家フランツ・カフカのことをユーモア交えて歌った曲。続くTropical Cashmere Sweaterもユーモラスなナンバー。この辺りの曲からは、音楽は本来楽しむ為にあるんだよと言ってるかのような笑顔が見え隠れします。The Valley Roadは、今作のハイライトともいえるブルーグラス調の曲。後半から最後にかけての自由な雰囲気、これはOver The Riseと同様ライブで絶対魅力が倍増するであろうことが想像できます。Celestial Railroadには、Mavis Staplesが参加。元々90年代初頭にThe Staple Singersの為に書いたそうで、四半世紀を経て陽の目をみた曲。ゴスペル的なフレーヴァーがアルバムの最後にぴったりです。
楽器本来が持つ音、そしてその魅力を最大限に引き出す演奏の素晴らしさ、ルーツの奥深さ、”音楽” を堪能できる芳醇な作品です。
  1. Over The Rise
  2. Soon Enough
  3. M.I.A. In M.I.A.M.I.
  4. Tipping
  5. Rehab Reunion
  6. Hey Kafka
  7. Tropical Cashmere Sweater
  8. TSA Man
  9. The Valley Road
  10. Celestial Railroad

official : http://www.brucehornsby.com/