Nezrok “Bumper Crop” “Beach People EP”

nezrokフロリダを拠点に活動しているNezrok、実はChris Korzenのソロ・プロジェクトです(名前の付け方がまた茶目っ気を感じますね)。長年のキャリアを誇る彼ですが、フル・オリジナルのアルバムは、この作品「Bumper Crop」が初とのこと。でも、全くその様には感じませんのでご安心を。落ち着きと余裕、そして豊潤な音楽性を感じさせる、大人のロック・アルバムです。
70’sクラシック・ロック(サンタナ meets クラプトン的?)の#1は ”人生まだまだこれから!”と歌う姿に勇気をいただける、アルバムの幕開けにぴったりなナンバー。パーカッションやマラカスが醸し出すラテン調のリズムから、ドキッとするサビのリズムチェンジがクセになる(このグルーヴは腰に来ますね。)。一転して、ピアノとトランペット主体のしっとりとした#2は、奥様(Diane E)がリード・ヴォーカル。アルバム中、もっともアップテンポな#3は頭打ちのドラムが印象的なロッキン・チューン、ムーディーな#4はギロが使われたラテン色あるナンバー、厚みのあるコーラスが歌詞世界の “The night goes on..”な雰囲気を更に深めています。奥様に捧げた愛の歌#5は、アコースティック・ギターのストロークとチェロの響きが美しい、Paul McCartneyの影響を色濃く感じるナンバーです(私もこんな歌を家族に書いてみたい)。続く#6もまた違った感じでPaul的。唯一インストの#7、パーカッションやマラカス、ビブラスラップなどまたまたラテン・テイストなナンバーです。Allman’s、Santanaといったインストも得意なバンドの匂い。ここまで聴いて思ったのですが、”ラテン色”というのは、このアルバムの1つの肝と言えるかもしれませんね。最後を飾る#8は、バイオリンの音色が他曲とはまた一味違ったカントリー風味を連れてきていますね。ラストのソロ・パートも70年代ロック風で素敵です。本当に多彩な音楽性が味わえる好盤ですね(The Doobie BrothersとかSantanaなどの雰囲気に近からず遠からずなものも感じます)。
そして、後発のシングル「Beach People」、アルバムでは聴けなかった ”もろ” パワーポップなナンバー!Big Star好きを包み隠さず出し切っています!そしてそして…ゲストであのレジェンド、Van Durenが参加しています。これは聴き逃し厳禁ですよ!
Nezrokの音楽には(曲調がとかそういう意味ではなくて)温かさや優しさ、大人の瑞々しさ、純粋に音楽を楽しみ、そして、奏でることへの喜びが、そこかしこから溢れている気がするんです。たぶん気のせいではありません。フロリダのサンシャインのように陽気で、紳士的で真摯な人柄、そして家族や仲間を愛する素敵なアーティストだということがこのアルバムからも、そしてインタビューからも伝わってきます。出会えてよかった!心からそう思ってます。

Track list
1. Grow Young With Me
2. Restore
3. The Well
4. Lost Weekend
5. Living Life
6. Alive
7. Cheese Factor
8. No Pain No Gain
Release Date : 2015/01
bandcamp : https://nezrok.bandcamp.com/album/bumper-crop

EP
1. Beach People
Release Date : 2015/11
bandcamp : https://nezrok.bandcamp.com/track/beach-people